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消防法令違反って、ほっとくとどうなるの?

当然、良くないわけです。

ですが、実際消防から指摘をされたり、知り合いから「それ、違反だよ」と言われて違反に気付いてもほっといてしまった場合、どうなるのでしょうか。
何を隠そう(別に隠してませんが)私は元消防職員として、様々な建物に検査に行き、消防法令違反の指導をしてまいりましたので、その辺りについては多少知っているつもりです。

なので!今回は消防法令違反、ほっとくとどうなるのか、ということについてお伝えします。

まず、どうなるかというと…

①罰則、行政処分を受ける可能性がある

②火災が発生した際、保険金が支払われない可能性がある

③安全性、社会的信用が低下する。

このような深刻な影響が生じる可能性があります。

この中でも、罰則、行政処分を受ける可能性については、消防の検査で指摘を受けてほっといてしまった場合、再度指摘の通知(指導書や警告書と言ったりもします)が届き、これでも改善されない場合には行政処分にあたる「命令」を受けることになります。

そうなると、建物の入り口の目立つ部分に「標識」が設置され、「違反者の氏名、事業所名、違反内容」などが建物利用者に対し周知されます。
さらに消防局のホームページでも同じ内容で「公表」されるため、事業者にとってはとてつもなく深刻な影響が生じます。

そのような建物は誰も利用したくありませんからね…。
それでも是正がされないようであれば、消防は告発といった対応を取ることになり、違反者は刑事責任が問われることになります。
ここで違反が確定されれば、罰金や懲役などの罰則が適用されることになります。
こんな状況でもし火災が発生した場合、保険金が支払われない可能性があったり、メディア等で取り上げられて、事業者に対する社会的信用が低下したりすることは、当然の結果となるわけですね。

これらのリスクを避けるためには、日頃から消防法令を遵守し、定期的な点検と適切な管理を行うことが不可欠です。
お困りの際はぜひ、しろくまにご相談を!

消防用設備のオブジェ化

第1回消防用設備士サミット2024に行ってきました。

千葉県松戸市から名古屋まで行って参りました~。
開業したばかりですからね、当然、「高速バス」で行ってまいりました。
来年は新幹線に乗れるようになっていればいいなと思います。
さて、こちらのイベント「消防設備士サミット」という名前ではありますが、消防設備士の方々だけでなく、消防職員の方や防災業者様といった消防関係者の方が参加しており、大いに盛り上がっていました。
様々な講演があり、今後の消防設備に関する情報発信の仕方や、消防設備業界の未来について、さらには消防用設備に関する法改正の動き等々、広範にわたる内容の講演がありましたので、消防分野に特化した行政書士としては学びが多い一日となりました。

そんな講演の中で、特に印象に残ったコトバがこちら。

「消防用設備のオブジェ化」

これ、どういうことかというと、消防用設備って日頃ほとんど使わないので、オブジェとして置物と化していませんか?という問題を一言で表しております。
思い当たる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
消火器どこに置いたっけな…。
あの赤いランプが点いてる「消火栓」って書いてあるでっかい箱は何なんだろう…。
あそこに避難器具って書いてある箱あるけど、そういえばこれどうやって使うの?
これがオブジェ化です。
これではいざという時に初期消火をしたり、適切に避難したりすることが出来ません。
今回のイベントに参加させていただいたことで、改めてこの消防用設備のオブジェ化問題はどうにかしたいと思いました。
とはいえ、私には消防用設備を設置することはできず、立入検査を行うこともできません。
しかし、行政書士という資格と元消防査察専門員という経験がありますので、これを活かして多くの人に消防用設備の大切さを認識してもらう活動はできます。
そのための第1歩として、今これを書いているわけです。
もし、奇跡的にこちらの記事を読んでいる方がいれば、折角なので自分の勤務する建物やよく行く場所が「消防用設備のオブジェ化」になっていないか、意識してみてください。
それではまた!

ご存知ですか?防火対象物使用開始届出書。

この届出書の名前、聞いたことありますでしょうか。

私はあります。(当たり前)
もし、事業を営んでいる方で「あ~アレね、開業するときになんか出したわ」という方であれば、おそらく問題ないので、こちらは見なかったことにしていただいて大丈夫です。もちろん、ご心配であればご連絡ください、ビックリするぐらい親切に対応いたします。
しかし「え?何それ…?」という方…。

ちょっとピンチかもしれません。

なぜなら、この届出書は「事業を始めるときや変更があったとき」、消防へ届け出ることが各市町村の火災予防条例で義務付けられており、消防ではこの届出書を元に、その事業所にはどんな規制が掛かって、どんな設備が必要かを判断するからです。
つまり、この届出を出していない、ということは消防がその事業所のことを把握しておらず、必要な設備や防火管理について、事前の協議が出来ていないため、『重大な違反状態』になってしまっている可能性があるということです。
これは早期に対応しなければなりません。

その事業所に来るお客様や従業員の方を危険な状態にしてしまっている可能性があります。

事業所にとってはこのようなリスクもありますが、他にも恐ろしいリスクがございます。

どんなことかといえば…

ある日消防の査察が入る。
事業主様は「ウチの建物は大丈夫でしょ!」と思っていて安心していたら…
「必要な設備がついていない、改修が必要」と言われ、すぐさま消防のホームページに事業所の名前や違反の状況が公表されてしまうという…。そしてその改修費用には何百万円の改修費用が…

違反の内容によってはこのような可能性もございます。

ですので、事業を始める方、店舗の改装や用途の変更をお考えの方はまずはご相談ください。元消防査察の専門員として適切な解決方法をご提案いたします。

消防士から行政書士になりました

はじめまして!

しろくま行政書士事務所、代表者の石戸です。12年間勤めていた消防を退職し、「消防法令に特化した行政書士事務所」を開業しました。
なかなか思い切ってますよね。なぜ、そんな思い切ったことをしたのかと申しますと、「なんとかしたいこと」があったからでございます。
その「なんとかしたいこと」は何なのか…。本当はnoteの有料記事にしたいところですが、私がそんなことをしても誰にも見ていただけないと思いますし、そもそもnoteをやっておりません。
というわけで、この場をお借りして(誰に?)お伝えさせていただきます。

私が「なんとかしたい」と思ったことは、ズバリ「意図しない消防法令違反をなくしたい」ということです。
ニッチですね、発想が。

ですが、実は消防法令というのはものすごく重要です。
なぜなら、人々の生命、身体、財産を守るための法令であるからです。
消防法令は、主にハード面(設備の規制)とソフト面(防火管理制度等)の規制に分類することができます。
これをしっかりと守っていれば、「火災が発生するリスクを極限まで抑える」ことができます。
そして万が一火災が発生しても、「被害を最小限に抑える」ことができるというわけです。
しかし、消防査察の専門員として勤務し、何百、何千、何万(これは盛りました)という建物に検査に行った結果、「そもそも消防法の存在自体があまり浸透していない」「知らなかったことによる意図しない違反が多い」ということに気付きました。
法令ですから「知らなかった」は通用しません。
違反があれば、すぐさま違反状態を解消する必要があります。危険な状態ですからね。
ですが、誰か(主に消防)に指摘されるまで「本当に知らなかった」としたら、それまでの間、その建物はずっと危険な状態になってしまいます。そんな時に、もしも火災が起きたら…。

「本来設置されていなければならない設備がなかった!」

「避難階段にモノがあって避難できなかった!」

「消火器が古くて使えず、火がお店全体に燃え広がってしまった!」

「警報設備が作動しなくて火災に気付けなかった!」

こういった事態は実際に起きています。
こういった事態をなくしたい、「意図しない消防法令違反をなくしたい」と思ったわけです。

そのためには、建物の所有者、管理者、占有者の皆様の身近に、何をどうしたら良いのかをいつでも相談できて、そして手続きまでワンストップで行える存在が必要ではないか。

そう考えて、消防分野に特化した行政書士事務所、『しろくま行政書士事務所』を開業した、というわけでございます。

意図しない消防法令違反をなくし、「安心、安全に暮らせる街づくりに貢献する」これを理念とし、業務を行って参ります。

いかがだったでしょうか、少し長かったでしょうか。
家族にもよく「パパは話が長い」と言われます。
熱意の表れだと思っていただければ幸いです。

どうぞ皆様、しろくまを末永く宜しくお願いいたします。